福祉の求人は他分野の資格者も求めています

福祉の職場では、この分野に直結する資格を持つ人だけでなく、他の業界で活躍している資格者も働いているのです。従って、特別養護老人ホームなどの求人では、ホームヘルパーなどの専門資格の募集だけではありません。

例えば、医療分野に勤務している理学療法士、作業療法士なども、デイケアや身体障害者療護などの施設に勤務しているのです。この資格者は、医療の専門ですが、入所者の健康に気を配りながら心身の機能を高める訓練を行っているのです。また、食事を出す施設では、食事を通して健康や安全、楽しさに気を配る栄養士・管理栄養士、調理師の資格者が勤めているのです。

一般的には、福祉の資格者求人は大別すると3つの分野に分けられてきました。

一つは、必要なサービスを必要な人に結び付ける相談援助を行うコーディネート職で、その代表資格者が介護支援専門職です。2つ目に、日常的に人と接してケアをするホームヘルパーの介護職です。3つ目に、保育士などの保育職に分けられます。

しかし、医療と福祉は、これまでは異なる分野とされてきましたが、この両方のサービスを必要とする利用者が増え、職場における資格のバリアフリーが進んでいます。ただし、それぞれ違う世界で育ってきたために、その特性は少し異なります。医療の世界は医師をはじめとして、看護職からリハビリスタッフなど、役割分担がはっきりしている世界です。そのために、それぞれの専門性を活かしながら提供する形で働いています。福祉の職場を志す時には、仕事にどう向き合い、その後のキャリア形成をどうしてゆくのか、生涯の仕事として捉えて吟味する必要があるでしょう。